田母神俊雄が獄中で考えた。本当の“保守”とは。
田母神俊雄が「獄中ノート」で記した「日本の敵」論考 第2回
日本の防衛産業を弱体化させ
血税投入して「アメリカ」を守るバカ
田母神は防衛の「現場」で日本という国家が「自主独立」とは、ほど遠い立場にあることを痛いほど知った。
「自主防衛のための主力兵器(主力戦闘機)の国産化という道を、アメリカとの共同開発という形で断念したんだよ」と田母神は悔しそうに当時を語る。そして、それは自主独立への道が遠のくと同時に、保守派でタカ派の代表格であった中曽根康弘元総理大臣の「鶴の一声」でなされたことだった。
「アメリカへの忖度もあったんでしょう。ただ残念なのは、日本の税金を自国の防衛産業の育成でなく、アメリカの兵器産業にバラまいた。さらにアメリカの技術を介さないと日本の防衛が立ち行かなくなる問題もある」
田母神は、先に日本派保守が少ないことを述べたが、特に日本の敵として立ちはだかる「アメリカ派保守」の存在は、極めてこの国の70年前の敗戦と憲法とも絡まり根強いのである。
獄中ノートにもこう記されている。